交通信号制御の仕組み

交通信号機表示の制御の仕方は、その方式により大きく分けると「定周期制御」と「交通感応制御」に分ける事が出来ます。

それぞれの制御方式について、その仕組みを説明しています。

定周期制御

交叉点と交叉点の距離が離れている。或いは、比較的交通量が少ない。この様な交差点では、他の交差点の状況を考慮しなくても円滑な交通流が確保できることから、事故防止の観点を中心に単独で制御を行い、予め定められた周期で動作する様に制御されています。これらの交差点の制御器は、その地域だけで動作しているため集中的に管理する必要がなく交通管制センターのコンピューターには接続されていません。

<地点制御>

交差点ごとに単独で信号機を制御する方法で、点制御とも言われています。

<プログラム多段制御>

曜日時間帯によって一時的に混雑する様な交叉点では、時間帯別に設定した周期で変更し、渋滞の緩和を図っています。

信号機プログラム多段制御

・時間帯で制御

朝夕の時間帯など主道路の交通量が多い時に主道路の車両用灯器の青色表示の割合が多くなる様に動作させます。

・曜日で制御

朝夕の時間帯で、主道路の交通量が少い休日、土曜日、日曜日に主道路の車両用灯器の制御を通常の時間帯と同様に動作させます。

<系統制御>

同一道路上にあり交差点間の距離が短く他の一般制御交叉点よりも比較的交通量の多い場合は、いづれかの交叉点の制御器が親となり連動して動作させることにより渋滞の緩和を図っているものもあります。

信号機系統制御

親制御器が車両用灯器を青色にすると車両の通行時間だけ遅らせて車両用灯器を青色にする制御信号が親制御器から子制御器に送られます。

<その他>

これらの交差点の制御器は、自らの時計で秒数を刻んでいます。時計を修正する機能がない場合は、人的調整がなければ時刻のズレが発生し時間帯別に制御している信号機では、上手く機能しない状況が発生する恐れがあります。(いづれにしても、遠隔で確認できないため、定期的な点検が必要となるそうです。)

交通感応制御

道路上に設置された感知器により収集した交通流、交通量などに基づき信号現示を制御しています。

感知器の動作等については、「感知器の仕組み」をご覧ください。

<端末感応制御>

上述の「定周期制御」の方式の交差点において、感知器による情報から信号機の表示タイミングを変更する交叉点で用いられる制御です。

<集中制御>

交通管制センターに集められた感知器情報をコンピューターが解析し、各交叉点制御器機に制御信号を送り信号機の表示を調整するものです。面的に広い地域の信号機を制御できるため渋滞緩和を図ることができます。

信号機集中制御

集められる情報には、道路上に設置された車両感知器等により自動的に集められる情報、監視カメラ、警察官等により人的に集められる情報があります。

通常は、自動で集められた情報、過去に蓄積された情報などによりコンピューターが自動的に分析し、最も円滑に車両を通行するよう制御信号を各交叉点の制御器に送って信号機を制御しています。

他方、交通事故の発生等、予想が出来ない交通渋滞、或いは、イベント開催などによる通常でない交通渋滞が発生、発生の恐れがある場合は、交通管制センターの交通管制員がコンピューターを手動で操作することにより交通渋滞の発生を抑止、早期緩和を図っています。

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